今回は僕の職業であるストレングスコーチ(以下SC)について触れていきたいと思います。
まずは、僕のバックグラウンドを振り返りたいと思います。僕は大学卒業後、インターンとしてトレーニングについて1年間勉強しました。週5でどっぷりその場所に浸かって、トレーニングやフィロソフィーを学びました。選手を指導するというよりサポートするという感覚もこの時期に身につきました。トップアスリートをサポート出来るようになりたいと若造ながら思っていたので、心の赴くままに飛び込みました。
インターンを経験後、いろんな方々のサポートを経て少しずつ高校生や大学生チームの野球、ラグビー、バスケチームで仕事として任せてもらえるようになりました。ただ、ここまで行くには道のりも長く、インターンを辞めて仕事をし始めた初月の給料が4万円だったのは今でも忘れません。ですから、もし学生でこのブログを見ている方がいれば、今のうちから卒業後の資金を少しずつ確保しておく事をお勧めします。
さて、僕がSCになっていく歩みを知っていただいたところで、今回のお題であるSCの仕事について話していきたいと思います。僕の所属にはSCチームがあり、そこで何を最小公約数としてチームに落とし込むかをオフシーズン中に話しあいます。それをもとにW-up,体幹ex,障害予防メニュー、ウェイト、コンディショニングメニュー、測定内容を決めていきます。
バックグランドが違うSCが集うので、コンセプトを共有してある程度の制約を設けています。そこから+αの部分はそれぞれのSCに任されているので、ここは楽しみな部分でもあります。完全なフランチャイズのような形ではなく、自由度も残されている所がうちのチームの良い所だと思っています。
それでは、なぜ僕らSCはこのような事をやっているのでしょうか。
SC一番の目的は競技者が安全に競技を行えるようにする事です。それが、大前提とあって、そこからパフォーマンス向上やコンディショニングになってきます。ですから、僕もシーズン中はいかに選手が安全に動き出し、怪我をするかもという事が選手の頭によぎらないように準備します。
怪我をしないという事にアプローチしつつ、選手は競技能力を向上しなければ良い成績を残せません。なので、競技技術を磨く以外にもウェイトトレーニングやスプリントで身体の使い方を覚えたり、身体能力を磨いていく必要があります。
選手には、原付をいくら磨いても限界がある。エンジンをより強くしていった方がパフォーマンス向上にも有効だと、車などを比喩に話したりします。
最後に、SCはチームに所属している事がほとんどだと思います。技術コーチ、監督がいて、その中のチームの一員として働いています。そんな中で、選手が技術を磨いていくなかで、技術コーチが言っている事を理解出来ない時もあります。そういう時は、そのアドバイスを身体の使い方の視点から上手く翻訳して選手に伝えたり、選手と技術コーチから受けたアドバイスを反芻して選手が咀嚼出来る手伝いをします。こういうことはあまり取り上げられませんが、かなり重要な仕事だと思っています。
終わりに、僕自身、大した選手ではありませんでしたが怪我をして競技生活を諦めた身でもあります。SCやトレーナーがもっと身近な存在になり、選手が安全に競技をする環境が出来るようになってほしいなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
Have a nice day!
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